特別企画展の案内:「植村直己・わが青春の山岳部」

明治大学山岳部/炉辺会ゆかりの山宿物語

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 悠久の自然に囲まれ孤高を保つ山小屋は、雨の日も雪の日も温かく迎え入れてくれ、また、里へ降りていくときには「また来いよ」と無言で見送ってくれる。身も心も温めてくれる小世界に癒され、安らぎを感じてきた山男たちは多かろう。

 創部以来、私たちは山スキーの練習で通った常宿をはじめ、登山口や尾根、峠にある山小屋で至福のひとときを過ごしてきた。古くは、そこにある囲炉裏(いろり)を囲んでは一日の山歩きを語らい、また、炉端で暖まりながら明日からの山行に想いを馳せたことであった。

 言うまでもなく、明治大学山岳部の機関誌『炉辺』とOB会の名称「炉辺会」のネーミングは、この“囲炉裏端”から名付けられたものである。

 青春時代に安息の場を提供し、英気を養わせてくれた懐かしい住処は、これまで数多くの部員たちを育て、そして、彼らを多くの頂に導いてくれた。これまで長きにわたって支えてくれた恩に対し、感謝を込めて「100年間のありがとう」を捧げたい。

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